スポーツでの怪我について|代表的な外傷・症状・原因とセルフケア6つの実施ポイント

[ブログ記事監修者]

宍戸 一馬

院長 宍戸 一馬

柔道整復師・鍼灸師

西船橋オレンジ整骨院 院長の宍戸 一馬です。
痛みや不調には必ず原因があります。当院ではその場しのぎではなく、原因を見極めた施術を大切にしています。
このブログでは、ケガや身体の不調について分かりやすくお伝えしていきます。

  • この記事では、スポーツでの怪我について、代表的な外傷の種類や起こりやすい症状、怪我の原因・リスク要因を分かりやすく解説します。さらに、怪我をした直後に行いたいセルフケア、実施する際の6つのポイント、注意しておきたい症状についても紹介します。自分自身やお子さまが安心してスポーツを続けるために、怪我に対する正しい知識を身につけていきましょう。

 

スポーツでの怪我は「外傷」と「障害」に分けられる

スポーツ外傷とは?突然の衝撃で起こる怪我

スポーツでの怪我には、大きく分けて「スポーツ外傷」と「スポーツ障害」があります。

スポーツ外傷とは、転倒や衝突、着地の失敗、急なひねりなど、一度の大きな力が身体に加わることで起こる怪我です。

たとえば、サッカーで相手選手と接触して足首をひねる、バスケットボールでジャンプしたあとに着地を失敗する、野球で急に走り出したときに太ももを痛める、といったケースが代表的です。

スポーツ外傷では、怪我をした瞬間から痛みが出ることが多く、腫れや熱感、動かしにくさなどを伴う場合があります。

「少し休めば動けるから大丈夫」と考えて練習を続けると、症状が悪化することもあります。怪我をした直後は運動を中止し、身体の状態を確認することが大切です。

スポーツ外傷の代表例

スポーツ外傷には、捻挫、打撲、肉離れ、骨折、脱臼、靭帯損傷などがあります。

捻挫は足首などの関節を強くひねることで起こり、痛みや腫れ、動かしにくさが代表的な症状です。

打撲は、身体を強くぶつけることで筋肉などの組織が傷つく怪我です。患部の痛みや腫れ、皮膚が青紫色になることがあります。

肉離れは、ダッシュやジャンプなどで筋肉に急な負担がかかり、筋肉の一部が損傷する状態です。太ももやふくらはぎに起こりやすく、運動中に急な痛みを感じることがあります。

スポーツ障害とは?繰り返しの負荷で起こる怪我

スポーツ障害は、スポーツの動作を繰り返すことで、身体の一部に負担が積み重なって起こる怪我です。

「最初は練習後だけ痛かったのに、最近は練習中にも痛む」「休むと楽になるけれど、運動を再開するとまた痛くなる」という場合は、スポーツ障害の可能性があります。

スポーツ障害は、スポーツ外傷のように明確な「怪我をした瞬間」がないことも特徴です。そのため、多少の痛みなら我慢して練習を続けてしまう方も少なくありません。

しかし、痛みを放置して負担をかけ続けると、症状が長引く原因になります。早い段階で練習量やフォーム、身体の状態を見直すことが回復につながります。

スポーツ障害の代表例

代表的なスポーツ障害には、ランナー膝、ジャンパー膝、シンスプリント、野球肘、テニス肘などがあります。

また、スポーツによる腰への負担が積み重なることで腰痛が起こることもあります。

腰痛には、筋肉の疲労によるものだけでなく、腰の関節や椎間板などが関係するものもあります。「スポーツをしているから腰が痛い」とだけ考えるのではなく、どの動作で痛みが出るのかを確認することが重要です。

スポーツ外傷とスポーツ障害の違い

スポーツ外傷は「一度の強い衝撃」、スポーツ障害は「繰り返される負担」が主な原因です。

ただし、両者がまったく別のものとは限りません。

たとえば、以前に足首を捻挫したあと、十分に回復しないまま運動へ復帰すると、身体の使い方が変わり、別の場所に負担がかかることがあります。

スポーツでの怪我から回復し、再発を防ぐためには、痛みがある場所だけでなく、怪我につながった原因まで確認することが大切です。

 

 

スポーツで起こりやすい代表的な怪我と症状

捻挫・打撲の症状

捻挫は、足首や膝、手首などの関節をひねったときに起こります。痛みや腫れ、熱感、関節の動かしにくさなどが代表的な症状です。

打撲の場合は、ぶつけた部分に痛みや腫れが出たり、時間がたってから皮膚の色が変化したりすることがあります。

痛みが軽くても、強い腫れがある、体重をかけられない、関節を動かせないといった症状がある場合は注意が必要です。

肉離れの症状

肉離れは、太ももやふくらはぎなどの筋肉に急な負担がかかった際に起こります。

ダッシュやジャンプをした瞬間に強い痛みが出たり、患部を押すと痛かったり、歩くことがつらくなったりすることがあります。

軽い筋肉の損傷から大きな損傷まで程度はさまざまです。痛みがある状態で無理に走ったり、強くストレッチしたりするのは避けましょう。

骨折・疲労骨折の症状

骨折では、強い痛みや腫れ、変形、動かしにくさなどが見られる場合があります。

一方、疲労骨折は、一度の大きな衝撃ではなく、同じ場所に繰り返し負担がかかることで起こります。

「運動すると痛いけれど、休むと少し楽になる」という症状から始まることもあるため、単なる筋肉痛と考えて放置しないことが大切です。

脱臼・靭帯損傷の症状

脱臼は、関節を構成している骨が本来の位置からずれてしまう怪我です。強い痛みや腫れ、関節を動かせないなどの症状が出ることがあります。

靭帯損傷では、関節を支えている靭帯が傷つき、痛みや腫れ、関節の不安定感などが起こります。

特に膝や足首の靭帯損傷は、競技への復帰に時間がかかる場合があります。自己判断で運動を再開せず、医療機関で状態を確認してもらいましょう。

脳震盪に注意したい症状

スポーツ中に頭を強くぶつけた場合は、脳震盪にも注意が必要です。

頭痛、吐き気、めまい、ふらつき、ぼんやりする、記憶があいまいになるなどの症状が見られることがあります。

頭を打ったあとにこうした症状が出た場合は、運動を続けないようにしましょう。意識を失っていなくても脳震盪が起こることがあるため、医療機関の受診を検討してください。

スポーツ障害で起こりやすい症状

スポーツ障害では、運動中や運動後の痛み、特定の動作をしたときの違和感、患部の張りなどが見られます。

腰痛もスポーツ障害のひとつとして起こることがあります。

「走ると腰が痛い」「体をひねると腰が痛む」「練習後になると腰が重い」など、痛みが出る場面をチェックしてみましょう。

痛みの場所だけでなく、痛みが出るタイミングや動作を確認することは、原因を考えるうえで重要なポイントです。

 

 

スポーツでの怪我が起こる原因とリスク要因

転倒や衝突などによる外傷

スポーツ外傷の原因として多いのが、転倒や選手同士の衝突、着地の失敗などです。

特にコンタクトスポーツでは、自分では予測できない方向から力が加わることがあります。

また、雨などで地面が滑りやすい状況や、疲労によって集中力が落ちている状態も怪我のリスクを高めます。

オーバーユースによるスポーツ障害

練習量が多すぎる状態を「オーバーユース」といいます。

身体は運動によって疲労し、休養によって回復します。回復する前に同じ部位へ負担をかけ続けると、筋肉や関節などに負担が蓄積してしまいます。

「練習量を増やしてから痛みが出始めた」という場合は、運動量と休養のバランスを見直してみましょう。

ウォーミングアップ不足や柔軟性の低下

身体が十分に温まっていない状態で、いきなりダッシュやジャンプをすると筋肉や関節へ大きな負担がかかります。

また、身体の柔軟性が低下していると、特定の関節や筋肉に負担が集中することもあります。

運動前には軽く身体を動かし、これから行う競技に合わせて身体を準備しましょう。

自分の体力に合わない運動強度

「早く上達したい」という気持ちから、急に練習量や運動強度を上げることがあります。

しかし、現在の体力に合わない負荷は、怪我につながる原因になります。

特に久しぶりに運動を再開した方は、以前できていた運動量を最初からこなさないことがポイントです。少しずつ身体を慣らしていきましょう。

不適切なフォームや身体の使い方

同じ動作を繰り返すスポーツでは、フォームのくずれが身体の一部への負担につながります。

たとえば、走るときの姿勢が崩れていたり、ジャンプの着地で膝が内側に入ったりすると、膝や腰などに負担が集中することがあります。

怪我を繰り返す場合は、フォームだけでなく、筋力や柔軟性、身体のバランスなども確認する必要があります。

成長期の子どもが注意したいポイント

成長期は、身長や体重が変化し、骨や筋肉も発達していく時期です。

そのため、大人と同じような練習量を続ければよいとは限りません。

子どもが同じ場所の痛みを繰り返している場合、「成長痛だから」と決めつけず、練習量や身体の状態を確認してください。痛みが続く場合は、早めに医療機関へ相談することをおすすめします。

 

 

スポーツで怪我をしたときのセルフケア6つの実施ポイント

1.まず運動を中止して安静にする

スポーツで怪我をした直後に最も大切なのは、無理に運動を続けないことです。

「少し休めば動ける」と感じても、傷ついた筋肉や靭帯などへさらに負担をかける可能性があります。

まずは安全な場所で身体を休ませ、痛みや腫れがないか確認しましょう。

2.痛みや腫れがある場合は冷却する

怪我をした直後に痛みや腫れ、熱感がある場合は、患部を冷やすことで痛みを和らげられる場合があります。

ただし、冷やしすぎには注意してください。保冷剤などを直接皮膚へ当て続けるのではなく、布などを間に入れて使用します。

冷やして痛みが強くなる、しびれるなどの変化があれば中止しましょう。

3.必要に応じて患部を圧迫する

腫れがある場合には、包帯などで患部を軽く圧迫する方法があります。

ただし、強く締めすぎるのは注意が必要です。しびれが出たり、皮膚の色が変わったりした場合は、圧迫を中止しましょう。

4.腫れがある場合は患部を心臓より高くする

足首などに腫れがある場合は、横になってクッションなどを使い、患部を少し高い位置に保ちます。

無理に高くする必要はありません。痛みが増えない楽な姿勢で休むことを優先してください。

5.痛みが落ち着くまでは無理に運動しない

痛みが少し軽くなったからといって、すぐに通常の練習へ戻るのは避けましょう。

痛みが減っていても、筋肉や靭帯などが十分に回復しているとは限りません。

運動を再開するときは、軽い動作から始め、痛みや違和感が出ないかを確認しながら徐々に負荷を戻していくことが大切です。

6.症状に合わせて専門機関へ相談する

強い痛みや腫れ、変形、歩けないほどの痛みがある場合は、セルフケアだけで様子を見ないようにしましょう。

骨折や靭帯損傷などが疑われる場合には、医療機関で検査を受けることが重要です。

整骨院でも、怪我の状態を確認したうえで、必要に応じて医療機関の受診をおすすめすることがあります。

 

セルフケアを行う際の注意点

セルフケアは、あくまで怪我をした直後の応急的な対応です。

すべての怪我に同じ方法が適しているわけではありません。強い痛み、急激な腫れ、変形、しびれ、意識の変化などがある場合は、自己判断でマッサージやストレッチを行わないことが大切です。

 

 

 

スポーツでの怪我で注意したい症状と受診の目安

強い痛みや腫れがある場合

怪我をしたあとに強い痛みや急激な腫れが出た場合は、筋肉だけでなく骨や靭帯などに問題がある可能性も考えられます。

無理に動かさず、必要に応じて医療機関を受診しましょう。

歩く・走る・関節を動かすことが難しい場合

普段ならできる動作ができない場合も注意が必要です。

「足に体重をかけられない」「膝を曲げられない」「腕を動かせない」などの症状がある場合は、単なる筋肉痛とは考えず、診察を受けることをおすすめします。

痛みが長期間続いている場合

数日休んでも改善しない痛みや、時間がたつにつれて強くなっている痛みは放置しないようにしましょう。

特にスポーツをしていないときにも痛みがある場合は、原因を確認することが重要です。

運動するたびに同じ場所が痛む場合

「練習すると毎回同じ場所が痛くなる」という場合は、スポーツ障害が隠れている可能性があります。

運動量、フォーム、柔軟性、筋力などを見直し、痛みを繰り返さないための改善法を考える必要があります。

頭を打った後に症状がある場合

頭を打ったあとに頭痛、吐き気、めまい、ふらつき、記憶の変化などがある場合は、運動を中止してください。

症状がある状態で競技へ戻るのは危険です。早めに医療機関へ相談しましょう。

成長期の子どもに繰り返す痛みがある場合

成長期の子どもが同じ場所の痛みを繰り返す場合は、練習量や身体の使い方を確認する必要があります。

「本人が我慢できるから大丈夫」と判断せず、痛みが続く場合は医療機関の受診を検討してください。

 

 

 

スポーツでの怪我を予防するために大切なこと

ウォーミングアップとクールダウンを行う

運動前には、軽いジョギングや関節を動かす運動などを取り入れ、身体を徐々に運動へ慣らしていきます。

運動後も急に動きを止めるのではなく、軽い運動を行って身体を落ち着かせましょう。

適切なストレッチと身体のケアを行う

ストレッチは、身体の状態や競技に合わせて行うことが大切です。

痛みを我慢して強く伸ばすのではなく、無理のない範囲で行いましょう。

日頃から筋肉の張りや関節の動きなどをチェックしておくと、身体の変化にも気づきやすくなります。

練習量と休養のバランスを整える

身体は運動するだけでなく、休むことによって回復します。

毎日強い負荷をかけるのではなく、練習量に合わせて休養日を設けることが大切です。

特に、練習量を急に増やしたあとに痛みが出た場合は、一度負荷を見直してみましょう。

正しいフォームと身体の使い方を身につける

怪我の予防には、競技に合ったフォームを身につけることも重要です。

ただし、フォームだけが原因とは限りません。筋力や柔軟性、身体のバランスなども含めて確認することで、身体への負担を減らしやすくなります。

適切な用具や安全装備を使用する

シューズやサポーター、ヘルメットなどは、競技に合ったものを使用しましょう。

サイズが合っていない靴や劣化した用具を使い続けると、思わぬ怪我につながることがあります。

成長期は特定の部位に負担を集中させない

成長期は身体が変化しているため、同じ動作を繰り返しすぎないことも重要です。

特定の部位に痛みが出ている場合は、練習量や練習内容を見直しましょう。

 

 

 

スポーツでの怪我から安全に復帰するために

痛みがなくなっただけで復帰しない

スポーツへ復帰するときに、「痛みがなくなったからもう大丈夫」と判断するのは注意が必要です。

痛みがなくても、筋力や柔軟性、身体の動かし方が十分に戻っていないことがあります。

怪我をする前と同じ動作ができるか、運動後に痛みや腫れが出ないかなどもチェックしましょう。

段階的に運動量を戻す

競技へ復帰するときは、いきなり通常練習へ戻すのではなく、軽い運動から始めることが基本です。

ウォーキングや軽いジョギングなどから始め、問題がなければ少しずつ運動時間や強度を上げていきます。

途中で痛みや違和感が出た場合は、無理をせず一度負荷を下げましょう。

再発予防のために身体の状態を整える

スポーツでの怪我を繰り返さないためには、「なぜ怪我をしたのか」を考えることが重要です。

練習量が多すぎなかったかどうか、ウォーミングアップが足りなかったか、フォームに問題がなかったか、身体の柔軟性や筋力に偏りがなかったかなどを確認してみましょう。

痛みがある場所だけを見るのではなく、身体全体の動きを確認することが再発予防につながります。

違和感がある場合は無理をしない

復帰後に少しでも痛みや違和感が出た場合は、「これくらいなら大丈夫」と我慢しないことが大切です。

スポーツを長く続けるためには、休養も大切なコンディショニングのひとつです。

スポーツでの怪我は、突然起こる外傷だけでなく、日々の負担が積み重なって起こるスポーツ障害もあります。怪我をしたときのセルフケアを知っておくことはもちろん、普段から身体の状態をチェックしておくことも予防につながります。

特に、同じ場所の痛みを繰り返している場合や、腰痛などの症状が長引いている場合は、痛みだけを一時的に抑えるのではなく、原因を確認することが大切です。

強い痛みや腫れ、動かしにくさ、頭を打ったあとの症状などがある場合は、無理に運動を続けず、医療機関の受診を検討してください。

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